いつか戻る場所 vol.5
Vancouverでの始めての海外生活は思いの外快適で、それまでの僕の海外に対する
印象を一変させた。
学校教育の有り方もその一つだし、オープンマインドもそう。
それまでの僕はどちらかというと、狭い世界の中だけで生活をし物事を考えていたと思う。
切っ掛けは前年に行った、アトランタ・オリンピックだったのかもしれない。
僕は、海外に出る度に確実に心が変化してきたように思う。
その思いはMilanoに来て更に変化し、ブログを始める切っ掛けにもなった。
そして、初めてVancouverの思い出を人に語ることになるとは、自分でさえ驚きだ。



『タイタニック』を一緒に観た仲間達とはそれ以降も、事有る毎に一緒に過ごす時間が
長くなった。(ほぼ毎日かな)
ランチを摂ったり、caffèだったり、カラオケなんかにも興じた。

ある日、初めてのクラス替えがあった。
僕は14段階中14番目のクラスだったのだが、12番目のクラスに上がる事になった。
トモヒロとカズヒサは13番目のクラス。
サオリは沖縄へ帰国。
ラファエラは11番目のクラスに入った。
岐阜の高校生達とはクラスが離れてしまったが、毎日学校帰りに遊ぶので問題なし。
美しいイタリア女性のラファエラと歌の先生?のペニーとは最後に課外授業でアイス
スケートに出かけた。
僕はこの時まがい成りにもイタリア語を少し検索して、付け焼刃ながら挨拶だけでもと
思って、ラファエラに話しかけた。
驚いたラファエラは嬉しそうに僕と話したのを覚えている。

GON:「ぼんじょるの しにょーら、ラファエラ」
ラファエラ:「ヘイ!チャオ!」
      「ノネ! シニョーラ゛! ミア シニョリ゛ィ-ナ」
GON:「・・・しにょりーな、ラファエラ」
ラファエラ:「ノッ!シニョリ゛ィーナ」
GON:「しにょり゛ぃーな。 こめ すたい?」
ラファエラ:「スィー ヴェーネヴェーネ エ トゥ?」
GON:「すと べーね。 ぐらっちぇ。」
ラファエラ:「ノッ!グラ゛ッツィエ」
GON:「ぐらっつぇ」
ラファエラ:「O.K.!」

とこんな具合。
直されてばかりです。
でもね、巻き舌って難しいんです。

そしてスケートを時間いっぱい楽しんだ後、このクラスの最後の記念に皆で記念撮影。
僕は・・・ラファエラの横に座りました。(あはははは・・・)
スケート場で解散だったので、ペニーに感謝と別れの挨拶をしました。
サオリにも気をつけて沖縄に帰るように言うと、彼女はパイナップルを送るといって
帰国の途に着きましたが、それ以降手紙を何度か出してはみたものの音信不通。
当然、パイナップルは届きませんでした。(笑)
トモとカズには、この後も学校で会えるのでよし、もちろんラファエラも。
一応それでも最後に英語で彼女に別れを告げると、
ラファエラ:「Thank you. GON. but・・・ci vediamo a scuola di inglese.」
といって僕にbacioをしてくれました。(やわらかホッペ)
僕はビックリして固まってると、

ラファエラ:「Did you dislike it?」
GON:「No. I think... Oh! boy am I in trouble. It wasn't accustomed.」
    「All Japanese. It is shy. I think all so.」
    「but, I like it.」
ラファエラ:「Grazie di tutto GON. ・・・Thank you for everything.」
      「ciao! ciao ciao!」

と言って握手し、彼女は道路を横断して帰っていった。
実はこの時何といっていたのかわからなかった。(イタリア語の部分)
でも、後日caffèでラファエラに会った時、あの時何を言っていたのかを教えてもらい、
紙に書いてもらったので理解する事ができた。

今から考えると、この時初めてイタリア語に興味を持ったような気がする。
もちろん、その頃はイタリア未体験である。
たまたま電子辞書を持っていて、その中にイタリア語の簡単な会話集の辞書が内蔵
されていたから、彼女とイタリア語で挨拶しようと思ったのだ。
後に、まさかイタリアに住む事になろうとは思いもよらなかった、Vancouverでの楽しい
思い出の1コマ。
そして、イタリアを初めて意識し、感じた瞬間だったのかもしれない。

太陽じゃないよ。
photo by GON
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by illy23 | 2005-04-09 03:29 | いつか戻る場所
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