いつか戻る場所 vol.6
久しぶりに気分を変えてVancouverでの出来事を書こうと思う。
このところ色々な事が重なって中々上向きな風を感じれなかったから。
大切な思い出の地の話を書こう。



クラス替えで出会った先生は、僕の生涯でもっとも大好きになる(愛情じゃなく感情)
教師。名前をMaureen。(以下モー)
非常に恰幅がよく、サバサバとした気風の良いオバサン。
最初の印象は『ちょっと怖い?』だった。
そんな気持ちを悟ってか、彼女は開口一番「私の事を怖いと思った人間が必ずこの中
にいると思う。それは私の容姿かもしれないし、話し方かもしれない。だけど大丈夫。
私はあなた達を見捨てない。だから約束。怖がらないで。」
驚いた。
いきなりこういう切口上は初めてだったから。
と同時に一気にこれだけの事を言われても、全てをこの時理解できたわけじゃない。
でも、兎に角存在感に圧倒されてしまった。
(例の如く後日教えてもらった。・・・笑)

彼女の授業スタイルは独特で、生徒同士に競争をさせながら授業を進める形だった。
ゲーム形式といった方がわかり易いかもしれない。
例えば、しりとりや連想ゲーム。
それを2グループに分けて得点制にし、勝ったグループの総得点によって宿題の量が
変わったり、飲み物をご馳走してくれたりと様々だ。
基本的にはグループから代表者を順番に出しての対決形式。
しかも、全て黒板に書いていく。
そして、書いたものを発音。
この時、徹底的にモーの発音修正を受ける。
気持ち的には襟ぐり掴まれて、顔を近づけて唇や舌の動きを真似させる。
(もちろん実際は顔を近づけるだけで、襟ぐりを掴まれたりしないのだが、迫力が・・・)
できるようになるまで、根気よく徹底的に直された。
それに、綴りの間違いは得点でチームに迷惑が掛かるので、自習をしっかりするように
なったし、図書館でチームの皆と勉強もするようになった。

自主性を養いながら、フォローも忘れない彼女の教え方は温かく心地よかった。
モーも校外授業が好きで、よく近くのカフェなどで皆と飲み物や軽食を取りながらの
ディスカッションをよくした。
いろんな世間話からテーマを決めて生徒同士で議論しあうのだ。
僕はこの時間が大好きだった。
韓国から勉強に来ている人達と侃侃諤諤と議論を戦わした。
でも、ここで不思議な事が一つ。
日本人の人達って意味も理解し、知識もあるのに主張をせずにただ黙って聞いてる
だけの人が多かった。
モーはしきりに意見を交わせと嗾けていたけど、大人しい人が多かった。
何だか寂しく思うと同時に、ちょっと内心呆れてもいた。
この人達は何しにここまできたのかと・・・
日本人特有のこの気質は、韓国人やその他の海外の学生にも不思議な光景に映った
ようで、しきりに質問をしていたのを覚えている。

清々しい気持ちを思い出して。
photo by GON
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by illy23 | 2005-05-07 01:23 | いつか戻る場所
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